今回は福井県小浜市「若狭彦神社」のご紹介です。
ぜひ、最後までお付き合い下さい。
若狭彦神社とは
「若狭彦神社」は若狭国一宮。創建は奈良時代。「若狭姫神社」は下社にあたります。
ご祭神は、彦火火出見尊。昔話「海幸山幸」の山幸彦としても有名です。
下社若狭姫神社のご祭神、豊玉姫命とは夫婦神です。
とても空気が澄んで、凛とした気持ちになる場所です。杉の香りが漂い、森林浴効果を感じながら参拝できます。
近畿五芒星との関係
若狭彦神社と若狭姫神社は「近畿五芒星」の中心線上にあります。
近畿五芒星とは、伊勢神宮、熊野本宮大社、伊吹山、元伊勢、伊奘諾神宮を結ぶレイラインのことです。
レイラインとは、重要な場所を結ぶ直線のことです。
若狭彦神社と若狭姫神社から伸びる線上には、平安京や平城京、飛鳥京、熊野大社本宮があります。
若狭彦神社と若狭姫神社には、大きな力が宿る重要な場所として、必然的に造られた神社だと推測できます。
ご祭神
彦火火出見命(ヒコホホデミノミコト)
昔話「浦島太郎」のモデルになっている神様。
また、海幸山幸の物語で山幸として有名です。
・商売繁盛・海上安全・縁結び
・安産・学業成就・厄徐け などのご利益がある神社です。
畳などの敷物業の方からも、篤い信仰があります。
実際に参拝してきました
二の鳥居。2本の杉からのパワーが強く、鳥居の代わりになっています。
夫婦杉です。1つの根から2本の杉が立っています。
浮気防止のご利益があります。仲良く過ごせるようお祈りしましょう。
こちらが、若狭彦神社。
手前には拝殿がありましたが、風害で倒壊。現在はこのような景観です。
こちらの拝殿跡には、何かひきつけられるような感覚がありました。これが「近畿五芒星のパワー」なのかも知れません。
宮山の湧水。清らかな水で気持ちを整えます。
「若宮社」のご祭神は、「鸕鷀草葺不合尊」。
彦火火出見命と豊玉姫命の御子神です。
御朱印
「幸運の玉」は人気のお守り
昔話「海幸山幸」がお守りの由来となります。
昔話に登場する山幸彦(彦火火出見尊)は、上社若狭彦神社のご祭神です。
「海幸山幸」の内容はこちら
昔あるところに、海での漁を得意とする海幸彦と、山での猟が得意な山幸彦という兄弟がいました。
あるとき、弟の山幸彦は海で漁をする兄の姿に興味を持ちます。そこで山幸彦は、兄に「お互いの道具を取り替えてみませんか」と申し出ました。
しかし兄の海幸彦は、「魚を捕るためのこの道具は、命よりも大切な物。交換はできないよ」と断ります。それでも諦めきれない山幸彦は、しぶる兄を何とか説得して1日だけ道具を交換して貰えることになりました。
釣り道具を手に入れた山幸彦は、早速海へと向かい釣り糸を垂らしてみますが、魚は一向に釣れません。結局魚を一匹も釣ることができず、それどころか大事な釣り針を海中に落としてしまったのです。
そして夕方になり、海幸彦が山幸彦のところにやってきました。山幸彦は、「お兄さん、すみません。あなたの大事な釣り針を落としてしまいました」と正直に謝ります。しかし、海幸彦は「釣り針は命よりも大切だと言っただろう。たとえ弟でも許すことはできない」と怒りが治まりません。困り果てた山幸彦は、自分の剣を潰して500もの釣り針を作りますが、それでも海幸彦は納得せずもとの釣り針を返せと言って聞きませんでした。
山幸彦 ワタツミの宮へ
途方に暮れた山幸彦が涙を流し海辺にたたずんでいると、そこに潮の神様であるシオツチが現れて、なぜ泣いているのかと問われました。山幸彦が今までのいきさつを話すとシオツチは「海の神であるワタツミ(綿津見)ならばあなたを助けてくれるだろう」と言って小舟を作り、山幸彦をワタツミの宮へと案内をしてくれたのです。
ワタツミの宮殿に着いた山幸彦は、そこでワタツミの娘であるトヨタマヒメ(豊玉毘売命)とたちまち恋に落ち、二神は結婚することになりました。こうして幸せな生活を過ごしていた山幸彦でしたが、3年程経ったある日、自分がこの宮殿にやってきた本当の理由を思い出します。
日に日にため息が多くなった夫を心配したトヨタマヒメが父のワタツミに相談したところ、ワタツミが山幸彦に事情を聞いてくれました。話を聞いたワタツミは、海にいる魚たちを呼び集め、心当たりがある者はいないかと尋ねたところ、「そう言えば、赤いタイがこの3年程前から喉に何かが刺さって物が食べられないと苦しんでいます。きっとその釣り針は、タイが飲み込んでしまったのでしょう」と、ある魚が言いました。
ワタツミは、早速その赤いタイを呼んで喉に詰まった針を取ってやり、洗い清めて山幸彦へと渡します。そして、「この釣り針を海幸彦に返すとき、(この釣り針は憂鬱になる針、うまくいかなくなる針、貧乏になる針、愚かな針)と心の中で唱えながら渡しなさい。そして、兄が高い土地に田を作ったならば君は低い土地に田を作り、逆に兄が低い土地に田を作るならば君は高い土地に田を作りなさい」と言いました。
ワタツミは、続けて塩満珠(しおみつたま)と塩乾珠(しおひたるたま)という二つの珠を山幸彦に渡し、「君の兄は次第に貧乏になり、心も乱れることだろう。すると恐らく兄は君を攻めてくるだろうから、そのときはこの潮満珠を使って溺れさせなさい。苦しんで許しを請うてきたなら塩乾珠を使って助けなさい」と言い、山幸彦を鮫に乗せて地上へと帰しました。
山幸彦 海幸彦を従える
戻った山幸彦は、ワタツミに言われた通りに海幸彦へと釣り針を返し、田を作ると、ワタツミが予言したように海幸彦は、漁も上手く行かず田に水も行き渡らず、貧しくなっていったのです。
すっかり心が荒んでしまった海幸彦が山幸彦のもとに乗り込むと、山幸彦は塩満珠と塩乾珠を使って兄を溺れさせ、そして助けてやりました。このことですっかり弟に服従した海幸彦は、守護人として山幸彦に仕えることを約束します。こうして山幸彦と海幸彦、二神の関係ができ上がったのでした。
観光・レジャー施設「旅探」より引用
山幸彦と豊玉姫命は恋に落ち、結婚します。
兄海幸彦とのケンカの原因を綿津見神(豊玉姫命の父)に相談すると、綿津見神は山幸彦に「潮満珠」「潮干珠」を授けます。
・潮満珠(潮が満ちる珠)…赤珠
・潮干珠(潮が引く珠)…白珠
そのモチーフとなる赤白のメノウがお守りの中に納まっています。
家運隆盛、除災招福、延命長寿、安産育児、学業向上などのご利益があります。
(注)若狭彦神社には社務所はございません。御朱印やお守りなどは、「若狭姫神社」で購入して下さい。
地下でつながる東大寺と若狭
東大寺二月堂で行われる「お水取り」。
東大寺と若狭は地下でつながっているとされ、若狭から流した水は10日後、東大寺の井戸に届くと言い伝わっています。
届いた水は、東大寺のご本尊にお供えする「お香水」となります。
「お香水」の水源が「鵜の瀬」です。
一生分の邪気払い
東大寺とご縁のある寺社の「ご霊水」を頂き、鵜の瀬に流すことで、一生分の邪気を浄化できると言われています。
それでは、一生分の邪気を浄化させる手順をご紹介します。
- ステップ1空のペットボトルを3本、準備する
ペットボトルの中はきれいにしておきましょう
- ステップ2若狭神宮寺へ
井戸水のお香水をペットボトル1本分いただきます。
- ステップ3若狭姫神社へ
桂の井の霊水をペットボトル1本分いただきます。
- ステップ4若狭彦神社へ
宮山の湧水をペットボトル1本分いただきます。
- ステップ5鵜の瀬へ
ペットボトル3本、すべてのご霊水を川に流す。
- ステップ6一生分の邪気払い完了
手順通り進めて、一生分の邪気を払ってきて下さいね。
インフォメーション
URL | なし |
参拝時間 | 9:00~17:00 |
住所 | 福井県小浜市竜前28-7 |
電話番号 | 0770-56-1116(若狭姫神社) |
駐車場 | あり(無料) |
最後に
神様はきっとあなたを見守ってくれています。
この記事が、神社へ足を運ぶきっかけになれば、この上なく幸せです。
最後までご覧頂き、ありがとうございます。