今回は、福井県若狭市の「若狭姫神社」のご紹介です。
ぜひ、最後までお付き合い下さい。
若狭姫神社とは
「若狭姫神社」は若狭国一宮「若狭彦神社」の下社。創建は奈良時代。
ご祭神は、豊玉姫命。竜宮城の乙姫様で有名です。
上社若狭彦神社のご祭神、彦火火出見尊とは夫婦神です。
・安産や子育ての神様
・巨樹「千年杉」
・母乳の出が良くなる木
・日本で唯一の「夢」を司る神様
・人気のお守り「幸運の玉」
・一生分の邪気払いができる
など、見どころ満載です。
近畿五芒星との関係
若狭彦神社と若狭姫神社は「近畿五芒星」の中心線上にあります。
近畿五芒星とは、伊勢神宮、熊野本宮大社、伊吹山、元伊勢、伊奘諾神宮を結ぶレイラインのことです。
レイラインとは、重要な場所を結ぶ直線のことです。
若狭彦神社と若狭姫神社から伸びる線上には、平安京や平城京、飛鳥京、熊野大社本宮があります。
若狭彦神社と若狭姫神社には、大きな力が宿る重要な場所として、必然的に造られた神社だと推測できます。
ご祭神
豊玉姫命(トヨタマヒメノミコト)
昔話に登場する「乙姫」のモデルになった神様。
海の神様として大切にされています。
実際に参拝してきました
「千年杉」。樹齢500年と言われ、不老長寿の象徴とされている巨樹です。
パワースポットにふさわしい圧巻の迫力です。
「玉守神社」には、漁業水産、農業、料理、飲食、工芸成就のご利益があります。御祭神は、玉守明神。
「中宮神社」には、子育てや福徳円満のご利益があります。ご祭神は、玉依姫命。
「夢彦神社」「夢姫神社」には、女子力・芸能・技芸上達のご利益があります。ご祭神は、夢彦神と夢姫神。
日本で唯一「夢を司る」神様です。宝塚歌劇団を受検される方も訪れています。
乳の木
「乳の木」として、篤く信仰される大銀杏。
母乳の出が少ない方がお祈りすると、豊かな乳が授かるとされています。
御朱印
初穂料は300円です。御朱印帳の頒布は行っていません。
「上社若狭彦神社」の御朱印は、若狭姫神社社務所で頂いて下さい。
(注)若狭彦神社に社務所はございません。
「幸運の玉」は人気のお守り
昔話「海幸山幸」がお守りの由来となります。
昔話に登場する山幸彦(彦火火出見尊)は、上社若狭彦神社のご祭神です。
「海幸山幸」の内容はこちら
昔あるところに、海での漁を得意とする海幸彦と、山での猟が得意な山幸彦という兄弟がいました。
あるとき、弟の山幸彦は海で漁をする兄の姿に興味を持ちます。そこで山幸彦は、兄に「お互いの道具を取り替えてみませんか」と申し出ました。
しかし兄の海幸彦は、「魚を捕るためのこの道具は、命よりも大切な物。交換はできないよ」と断ります。それでも諦めきれない山幸彦は、しぶる兄を何とか説得して1日だけ道具を交換して貰えることになりました。
釣り道具を手に入れた山幸彦は、早速海へと向かい釣り糸を垂らしてみますが、魚は一向に釣れません。結局魚を一匹も釣ることができず、それどころか大事な釣り針を海中に落としてしまったのです。
そして夕方になり、海幸彦が山幸彦のところにやってきました。山幸彦は、「お兄さん、すみません。あなたの大事な釣り針を落としてしまいました」と正直に謝ります。しかし、海幸彦は「釣り針は命よりも大切だと言っただろう。たとえ弟でも許すことはできない」と怒りが治まりません。困り果てた山幸彦は、自分の剣を潰して500もの釣り針を作りますが、それでも海幸彦は納得せずもとの釣り針を返せと言って聞きませんでした。
山幸彦 ワタツミの宮へ
途方に暮れた山幸彦が涙を流し海辺にたたずんでいると、そこに潮の神様であるシオツチが現れて、なぜ泣いているのかと問われました。山幸彦が今までのいきさつを話すとシオツチは「海の神であるワタツミ(綿津見)ならばあなたを助けてくれるだろう」と言って小舟を作り、山幸彦をワタツミの宮へと案内をしてくれたのです。
ワタツミの宮殿に着いた山幸彦は、そこでワタツミの娘であるトヨタマヒメ(豊玉毘売命)とたちまち恋に落ち、二神は結婚することになりました。こうして幸せな生活を過ごしていた山幸彦でしたが、3年程経ったある日、自分がこの宮殿にやってきた本当の理由を思い出します。
日に日にため息が多くなった夫を心配したトヨタマヒメが父のワタツミに相談したところ、ワタツミが山幸彦に事情を聞いてくれました。話を聞いたワタツミは、海にいる魚たちを呼び集め、心当たりがある者はいないかと尋ねたところ、「そう言えば、赤いタイがこの3年程前から喉に何かが刺さって物が食べられないと苦しんでいます。きっとその釣り針は、タイが飲み込んでしまったのでしょう」と、ある魚が言いました。
ワタツミは、早速その赤いタイを呼んで喉に詰まった針を取ってやり、洗い清めて山幸彦へと渡します。そして、「この釣り針を海幸彦に返すとき、(この釣り針は憂鬱になる針、うまくいかなくなる針、貧乏になる針、愚かな針)と心の中で唱えながら渡しなさい。そして、兄が高い土地に田を作ったならば君は低い土地に田を作り、逆に兄が低い土地に田を作るならば君は高い土地に田を作りなさい」と言いました。
ワタツミは、続けて塩満珠(しおみつたま)と塩乾珠(しおひたるたま)という二つの珠を山幸彦に渡し、「君の兄は次第に貧乏になり、心も乱れることだろう。すると恐らく兄は君を攻めてくるだろうから、そのときはこの潮満珠を使って溺れさせなさい。苦しんで許しを請うてきたなら塩乾珠を使って助けなさい」と言い、山幸彦を鮫に乗せて地上へと帰しました。
山幸彦 海幸彦を従える
戻った山幸彦は、ワタツミに言われた通りに海幸彦へと釣り針を返し、田を作ると、ワタツミが予言したように海幸彦は、漁も上手く行かず田に水も行き渡らず、貧しくなっていったのです。
すっかり心が荒んでしまった海幸彦が山幸彦のもとに乗り込むと、山幸彦は塩満珠と塩乾珠を使って兄を溺れさせ、そして助けてやりました。このことですっかり弟に服従した海幸彦は、守護人として山幸彦に仕えることを約束します。こうして山幸彦と海幸彦、二神の関係ができ上がったのでした。
観光・レジャー施設「旅探」より引用
山幸彦と豊玉姫命は恋に落ち、結婚します。
兄海幸彦とのケンカの原因を綿津見神(豊玉姫命の父)に相談すると、綿津見神は山幸彦に「潮満珠」「潮干珠」を授けます。
・潮満珠(潮が満ちる珠)…赤珠
・潮干珠(潮が引く珠)…白珠
そのモチーフとなる赤白のメノウがお守りの中に納まっています。
家運隆盛、除災招福、延命長寿、安産育児、学業向上などのご利益があります。
地下でつながる東大寺と若狭
東大寺二月堂で行われる「お水取り」。
東大寺と若狭は地下でつながっているとされ、若狭から流した水は10日後、東大寺の井戸に届くと言い伝わっています。
届いた水は、東大寺のご本尊にお供えする「お香水」となります。
「お香水」の水源が「鵜の瀬」と呼ばれる地です。
一生分の邪気払い
東大寺とご縁のある寺社の「ご霊水」を頂き、鵜の瀬に流すことで、一生分の邪気を浄化できると言われています。
それでは、一生分の邪気を浄化させる手順をご紹介します。
- ステップ1空のペットボトルを3本、準備する
ペットボトルの中はきれいにしておきましょう
- ステップ2若狭神宮寺へ
井戸水のお香水をペットボトル1本分いただきます。
- ステップ3若狭姫神社へ
桂の井の霊水をペットボトル1本分いただきます。
- ステップ4若狭彦神社へ
宮山の湧水をペットボトル1本分いただきます。
- ステップ5鵜の瀬へ
ペットボトル3本、すべてのご霊水を川に流す。
- ステップ6一生分の邪気払い完了
手順通り進めて、一生分の邪気を払ってきて下さいね。
インフォメーション
URL | なし |
社務所受付 | 9:00~17:00 |
住所 | 福井県小浜市遠敷65-41 |
電話番号 | 0770(56)1116 |
駐車場 | あり(無料) |
最後に
神様はきっとあなたを見守ってくれています。
この記事が、神社へ足を運ぶきっかけになれば、この上なく幸せです。
最後までご覧頂き、ありがとうございます。